ここ最近になって、このようなお問い合わせを頂くことが増えました。
「会計事務所で働いていないので、実務経験を満たすことができない(難しい)と思います。正会員(ACCA Member)になる方法はないでしょうか」
このご質問にお答えするために、まずACCAが求める実務経験とは何かについて解説していきましょう。
ACCAが求める実務経験は、実は2ステップあります。
まず最初に求められる実務経験とは、経験「年数」です。
ACCAでは36ヶ月以上の会計関連の経験が求められ、その期間所属していた組織の直属の上司や自分の仕事を管理・監督していた人の承認があれば36ヶ月以上の実務経験はクリアすることができます。
ここで間違っていけないのは、会計士が必ずしも承認をする必要がないという点です。
ACCAは原則や実態を重要視していますので、会計関連の経験を本当に積んだのかという点を確認できればまずはOKなのです。
36ヶ月以上の実務経験を積んだ後、次のステップとして「Performance Objective」を申告しなければいけません。Performance Objective とは、ACCAの取得過程で勉強した知識や技術をどのように実務へ応用し、職場で実践したのかを説明するもので、オンライン上でACCAへ提出を行います。Performance Objectiveの詳細については、ACCAのウェブサイトから確認してみてください。
このPerformance Objectiveに関しても、提出の後に第三者による承認作業が求められますが、こちらに関しては必ずIFACに加入している団体から付与された会計士資格を有する人でなくてはいけません。このIFACとは「International Federation of Accountants」の略で、日本公認会計士やUSCPAやACCAなど多くの会計士資格が含まれます。
Performance Objectiveの承認に関しては、会計士資格だけではなく、近くで働いていたりその仕事内容を理解している人である必要があり、会計士資格を持つ友達や家族に気軽に承認してほしいと頼むことはできません。
会計事務所で働いていない人にとっては、このPerformance Objectiveの承認を得ることが難しく感じると思います。
ただし、ここでの承認とは経験年数を承認するものではなく、あくまでも「実務内容」を承認するものですので、例えばパートタイムで会計事務所で働いたり、今働いている会社の顧問会計士さんに承認作業をお願いしたりすることも可能です。
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